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20 May

極限脱出シリーズ


(3作総合)
総合     ★★★★★★★☆☆☆
グラフィック ★★★★★★★☆☆☆
ストーリー  ★★★★★★★★☆☆
音楽     ★★★★★☆☆☆☆☆
難易度    ★★★★★☆☆☆☆☆

(作品ごと)
1作目(9時間9人9の扉)   ★★★★★★☆☆☆☆
2作目(善人シボウデス)    ★★★★★★★★☆☆
3作目(刻のジレンマ)     ★★★★★★★★☆☆

以下、ネタバレ控えめの感想です。

3作全ED回収済み

Steam版をプレイしました。
このゲームに関しては、正直色々言うよりとりあえずやってほしいです。
軽めの脱出ゲームが好きな方・SF調のサスペンスがお好きな方におすすめ。

個人的には、3作すべて、それも1作目から順にプレイしてほしい作品です。
話を進め、分岐を選びなおすたびにストーリーが変化して、
徐々に物語の全容がつかめてくる時の快感がとてもよかったです。


1作目:9時間9人9の扉
DS版が元になっているので、脱出パートの一部が2画面前提の説明文になっていて
混乱した部分がありましたが、それ以外はおおむね問題なくプレイできました。
PS4、vita、Steamで販売されている、「善人シボウデス」とのダブルパックがお勧めです。

全体の進行度はフローチャートで確認することができ、
遡ったりするのもフローチャートで一発なので、そこはとても便利でした。
このフローチャートが追加されたのがダブルパックのため、ダブルパックをお勧めしています。


 過去の謎の実験の話が出てくるあたりからSFっ気が増してきますが、
2、3作目にも出る重要なワードが登場するので覚えておくと混乱しなくていいかも。
(私は微妙に聞き流してたので後でおさらいしました(笑)
 2作目以降も一応データベースで簡単に解説してくれます)

2・3作目に比べて少し評価を下げたのは、1作目のみ、
ストーリーを進めるために何度か同じ脱出パートをクリアしなければいけなかった為です。
Aを選んで→Bの脱出パートに入り→そこで出る特殊会話を聞く
という流れがストーリー分岐の条件になっているところがいくつかあったため、
そこが少し惰性でやるような雰囲気になってしまったかな。
最初から攻略を見てやるか、たまたま正しい選択ができていれば違ったかもしれません。
(そうすると間違ってるほうのEDに行けない(かもしれない)から意味ないかも…?)

1作目は全てクリアしても、続きのシナリオを匂わせるようにして終わるのですが、
(最後に「善人シボウデス」のアリスと思しき後ろ姿が出てきます)
そこまでたどり着いたらぜひ2作目をプレイしてください。
ちなみに私の推しキャラは四葉。



2作目:善人シボウデス
個人的にはこの2作目が一番好きです。
ファイとシグマのビジュアルが元々とても好きで、カップリング大好きな私としては
シグマ×ファイ推せる!と思っていたのですが、その後の展開でお蔵入りになりました(笑)
詳細はネタバレになるので割愛します。

いくつかのEDを見た時点ではぼんやりとした概要しかわからず、また1作目との繋がりも
登場人物の能力や、続投のキャラクター(四葉)以外にはないような気がするのですが、
ディオのEDをクリアするあたりから本格的に物語が展開していきます。
そこからは芋づる式にどんどん状況が明らかになっていき、途中の細かい疑問点もさらいながら
ラストまでもっていく構成に、夢中でプレイしました。
真相を知るにはすべてのルートを通らなければいけないようになっており、
それぞれのルートで手に入れた情報が次のルート、または最後のルートで鍵となっていくのが
物語自体がパズルのようで、とても楽しかったです。

選ぶルートによって脱出パートの内容が違い、どんどん新しい部屋が出てきます。
同じカラードドアに入ってもその先で違う扉が開いたりするので、
最初は総当たりで色々やってみるのもいいかも。
「フローチャートで分岐点を選べる」というシステムそのものに
ゲーム内で意味・理由を持たせたのが、個人的には一番凄い部分だなと感じました。

これも1作目同様、続きがある事を匂わせて終わります。
今回は目的が明示されて終わるので、ここまできたら3作目を…となる人も多いと思います。
2作目の推しキャラはファイ。



3作目:刻のジレンマ
前作・前々作から順平・茜・シグマ・ファイが登場しています。
2作目をプレイしていればシグマとファイがここにいる理由は分かるので、
私は何となく感慨深かったです。

序盤は前2作より、更に意味不明です。
一定時間経つと眠らされて記憶を消去される・時間を知る手段が時計のみ、という点で、
今どういう状況(場面)なのか、なぜその人が死んでいるのか、
何度目のゲームなのかが全く分かりません。
フローチャートで大体の位置を知ることはできますが、同じ時に他のチームがどう動いたのかが
分からないうちは、「とりあえずできるシナリオをやる」という風になると思います。
パスワードで詰まるシナリオもあるかもしれませんが、
その時できる他のシナリオを進めることによって解決できるようになっていますので、
一つのところにこだわりすぎず、いずれわかるだろう、くらいの気持ちで進めるのがいいです。

個人的にはトランスポーターの設定がとてもよかったです。
中のものを分解して転送先で再構成するものではなく、原子のデータのみを読みとって
複製を転送先で構築する機械、というのが物語の根幹を担っているような感じがしました。
極限から逃れるためにトランスポーターを使ったが、コピー元の体は極限状態から逃れられず
なぜ自分はまだここにいるのか?なぜ自分は「こっちの自分」なのか?という問いかけが
無情というかもののあはれというか、なんともいえない気持ちにさせられました。

また、この「コピー元の個体が残る」という性質が、
一連の物語を終結させるため、同時に全ての物語のきっかけとして
不可欠な要素だったことも、評価の理由です。


今回のゼロの正体が分かった時は驚きとなるほど、が一気に押し寄せてきました。
とあるチームで、途中「あれ…どういうこと?」となっていた会話が、
ゼロの正体がわかる事ですっきりします。


ということでストーリーはおおむね綺麗に計算された構成になっていて、
一言で言うなら「私好み」でした。
残念だった点を挙げるとすれば、今回は四葉やアリスの話が全くなかった事かな…?

あとこれは1~3作目すべてに言えるのですが、
「この人なんでこのゲームに参加させられる事になったんだ?」という人がいる事。
(1作目は八代、2作目はクォーク、3作目はエリック)
一応全員「関係者の関係者」という立ち位置のようなんですが、
他の人ほど参加に至る大きな理由がないような気がしました。
「その場にこの人達がそろってこそ、この歴史が生まれる」とかそういう事だったんだろうか。
動機は複合的なもの~的な事をゼロが言ってたし、これもその一環か?


エリックに関しては、彼がいなければミラのラスト(全EDを見た後に追加されるファイル)
はなかっただろうし、ゼロがそこまで考えていたとは思えないけど、結果オーライかな。

というかそもそもミラがあのラストで書いてあった通りの事をすると、
今の茜やファイ達はどうなるのだろうか?そのあたりも気になります。
そもそも全てなかったことになるのか?
ノナリーゲームもディシジョンゲームもアンビデックスゲームも開催されず、
ファイ達の存在はなかったことになるのだろうか?謎だし気になる。
(そもそも3作目の後だと、アンビデックスゲームは開催されないわけだけど)

3作目の推しキャラは前作に引き続きファイかな。とてもかわいかった。
お母さんに会えてよかったね。



一番好きですと言った割には善人シボウデスがあっさりしたものになってしまいましたが
私の感想はこんな感じでした。
フリーザソウルやCRASHKEYSなどについても、もうちょっと掘り下げてほしかったな。
狂信者が排除されない限り、本当に救われたとは言えないわけだし、
そのあたりも若干消化不良かと思いました。

しかし全体的には私好みのストーリーで、最初にも言いましたが、
話が徐々につかめてきた時の快感がなんとも言えませんでした。
作中のキャラクターの能力とも相まって、自分が本当に「シフト」しているかのような
感覚にさせてくれたのも、システムと設定の妙というべきでしょうか。
そのおかげでプレイヤーとキャラクターの親和性が上がり、
ゲームにぐっと入り込めたような気がします。


9時間9人9の扉公式サイト>http://www.spike-chunsoft.co.jp/games/999/ds/
善人シボウデス公式サイト>http://www.spike-chunsoft.co.jp/zendesu/
刻のジレンマ公式サイト>http://www.spike-chunsoft.co.jp/zeroescape/index.php
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